満州の星くずと散った子供たちの遺書―新京敷島地区難民収容所の孤児たち

心が弱く、狡く、だらしない私は、この書籍を読むと、日々の生活を、少しばかり、真面目に生きようとします。日が経つと、また、だらしなくなり、また、読み、また、少し、真面目になります。他の国の子ども達のことを、よく知らないのですが、他の国に、これほど心の綺麗な子供達が、いるものでしょうか。仮に、いたとしても、この書籍に登場した子供達は、世界のトップレベルに心が美しいグループに属するのではないかと思います。「三つ子の魂、百まで」と言います。この子供達の親が、美しかったのだと思います。見たまま聞いたままの、淡々とした書き連ねに胸打たれます。私にとっては、強烈な書籍です。全く同じ情景を見ても、日本を恨むか、露西亜を恨むか、スターリンを恨むか、朝鮮を恨むか、Chinaを恨むか、アメリカを恨むか、誰をも恨まないか、人それぞれ、宗教や信条によるでしょう。著者の独白と、私の感想とは、異なる部分が多く含まれますが、この書籍を世に送り出してくださったことを深く感謝します。生きるとは何か戦争とは何か国とは何か欲望とは何か悩みとは何か死ぬとは何か親とは何か子とは何か以後、戦争を避けるためにしたほうが良いのは何か以後、戦争を避けるためにしないほうが良いは何か考えても答えがでるものではありませんが読後しばらくは、幾つもの命題が心に浮かび、消えなくなります。